2001年の恋 その1 9.11の思ひで
今日は9.11世界同時多発テロの日だ。
当時は台風が上陸し日中は大雨が夕方まで降っており、夜の9時過ぎにNHKのニュース
でジャンボ機が高層ビルに突っ込むショッキングな映像を見た時の衝撃は今でも鮮明に覚えている。
さて、この9.11だが、テロが起こる数時間前はセラヴィにとって甘酸っぱい恋の思い出があった。
当日は朝から大雨だった。この日は午後からバイトだったがあいにくの大雨で休もうかと思ったが、行くことにした。まだ運転免許がなかったので、父親に無理強いしてバイト先の近所の図書館に送ってもらった。
車を降りるとびしょぬれになった。図書館のトイレで着替えてバイト先へ向かった。
当然びしょ濡れになった。「こんなことなら直接バイト先へ行けばよかった」と後悔した。
バイト先にはセラヴィが好きな女の子がいた。その女性も台風当日に出番だった。
その子(以下「Y子」という)の誕生日は9月2日で、なぜか一か月前からセラヴィに誕生日アピールしてきていた。天邪鬼なセラヴィはスルーしてしまった。今でも後悔している。
さて、バイト先についたは良いものの、大雨で肝心のお客さんが全く来ない。
レジに立っていても退屈だし、台風のせいで品物が届いてなく品出しもできない。
暇な時間を過ごしているとY子が近づいてきた。店内の有線でZONEのsecret baseが流れていた。Y子は「この曲嫌いなんだ。夏休みが終わっちゃう。」とぼやいていた。
Y子は当時女子大の4年生だった。セラヴィはバイトしながら浪人していた。
「雨すごかったね?濡れなかった?」とY子が尋ねる。
「濡れたから図書館で着替えたよ」とセラヴィが答えると、
「えっ もしかして全裸になったの?」と頬を染めて聞き返した。
Y子は可愛らしいがあまり男性との恋愛経験はなさそうだった。
ほかにもレジに立ちながら色んな話をした。
「美術館とか行きたいけど、一人で行ってもつまらないしね…」とセラヴィが言うと
「じゃあ、今度二人で行こう…。」とY子が恥ずかしそうに言った。
9日前のY子の誕生日をスルーしていたので少し気まずい雰囲気だったが、まさかY子
がそんなことを言うとは思わなかった。
Y子は女子大で文芸を専攻していて学芸員になろうとしていた。
授業で美術館に行くことがあるらしい。セラヴィも美術館へ行くのが好きだ。
レジから離れるとき「今日はつまらないね。退屈だ。」と言うとY子は俯きながら
「じゃあ、私のところにきてお話ししよう」と言っていた。
夕方、バイトが終わるころには雨はすっかり止んでいて青空が広がっていた。
帰りは歩いて帰宅した。帰宅してもドキドキ感が止まらなかった。

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